入社後のギャップをなくす企業研究のやり方

入社後のギャップをなくす企業研究のやり方

こんにちは!
今回のテーマは「入社後ギャップ」と「企業研究」です。
多くの新入社員が入社後に仕事の内容や社風などに大きなギャップを感じて悩んでいます。これを最小限に抑えるための就活での企業研究のやり方を紹介します。

【目次】

入社後ギャップはなぜ起きる?

会社説明会やOB訪問は入社後ギャップの原因?

会社説明会はネガティブNGの運動部の新入生歓迎コンパと同じ?

リクルーターの存在意義とは?

入社後ギャップの第1位は『仕事内容や配属』

業界の実態【飲料メーカーの場合】

業界の正しい実態を知る「企業研究」の進め方とは?

「入社後ギャップ」と「企業研究」のまとめ



入社後ギャップはなぜ起きる?

「入社前のイメージと現実のギャップ」が入社後ギャップの正体です。このギャップが生まれてしまう原因は、正しい企業研究のやり方ができていないからです。

入社後ギャップを防ぐために、企業研究は「業界の実態を知ること」から始めるようにしましょう。



会社説明会やOB訪問は入社後ギャップの原因?

業界の実態を知るためには、会社説明会やOB訪問が最適だと大学のキャリア支援センターの職員にアドバイスされました。これらに参加すれば大丈夫ですよね?

いいえ、説明会やOB訪問で業界の実態はつかめません。

もっと言えば、それこそが『入社前のイメージと現実のギャップ』を生み出す根本原因なのです。



会社説明会はネガティブNGの運動部の新入生歓迎コンパと同じ?

会社説明会やOB訪問は、運動部による新入生歓迎コンパとイコール。

ネガティブな部分をさらけ出すことは絶対にしません。

私も大学入学時に「すごく楽しいよ!」と運動部に勧誘されて心が揺れましたが、「実際の練習や試合が大変そう」と思ったので入部しませんでした。

理由は単純で運動部に入った後のイメージが正しくできているからです。厳しい練習やきつい上下関係――入学前から入部を意識していれば別ですが、たいていの人はわざわざ大学に入ってからも部活なんてしたくないと思うでしょう。

そんな経験があるにも関わらず、会社説明会やOB訪問で受けた説明を信じ込んでしまうのですから、不思議なものですね。



リクルーターの存在意義とは?

入社を考えている会社のリクルーターとカフェで面談することになりました。リクルーターは実際に採用をおこなう人事ではないので、会社の実態を教えてくれると期待しているのですが……?

いえ、そんなことはありません。リクルーターは会社から研修を受けているので間違っても会社のネガティブな部分を漏らすことはありません

企業がリクルーターを置く理由は、学生の会社に対する志望意欲を増進させることで、エントリー数の増加や内定辞退率の軽減を図るためです。そのためリクルーターは人事から『学生からよく聞かれる質問に対しての回答方法』や『会社の説明方法』といった対応マニュアルの研修を受けています。

よってリクルーター面談であっても、業界の実態を正しく知ることはできないと考えるのが無難です。



入社後ギャップの第1位は『仕事内容や配属』

多くの人が会社説明会やOB訪問での説明を鵜呑みにしてしまっている現実は数値でも明らかです。2017年に働きがい研究所が、Openworkという社員口コミサイトに投稿された4521件の口コミを分析したところ、『新入社員の入社後のギャップ』の第1位が『仕事内容や配属』(30%)でした。



業界の実態【飲料メーカーの場合】

実際にどのようなギャップを感じるのでしょうか。ここでは「入社後の配属先の実態」について、飲料メーカーを例にあげて、説明しましょう。

飲料メーカーの花形業務は「商品開発」です。飲料メーカーの会社説明を受けた多くの学生が「自分もこの会社で商品開発やマーケティングの仕事をしてみたい」と思うでしょう。

しかし、どの飲料メーカーに就職しても、いきなり商品開発部に配属されることはありえないと考えてください。なぜなら男女関係なく総合職採用であれば『ルート営業』に配属されるのが一般的だからです。

「ルート営業」とは、外回りで体力勝負の仕事です。
大学を出たからには、体を酷使するような仕事に就きたくない――そう思う学生も多いと思いますが、よく考えてみてください。自社商品のラインナップすら正確に把握していない新人が、商品開発部に配属されて何か役に立つと思えますか?むしろ周囲の足を引っ張るだけですよね。

ですから、もっとも体力と吸収力のある新入社員のうちに営業現場に配属することで、季節ごとの売れ筋、商品開発のサイクル、流通の仕組み、販売している人や手に取っていただく消費者の特徴など、自社のビジネスに関する多くのことを、頭ではなく体に叩き込ませます。

そして、企業は新入社員に対し、営業現場で得た知識や経験を、マーケティングや商品開発といった本社業務に活かしてもらうことを期待しているのです。

業界の正しい実態を知る「企業研究」の進め方とは?

入社後ギャップにならない企業研究の進め方がわからなくなってきました。

どんな方法がありますか?

その業界で働いている人に業界について良いことも悪いことも包み隠さず話してもらう、それが一番です。

父親はもちろんのこと、仲の良い先輩や、親戚など、使える伝手を総動員して情報収集しましょう。そして話を聞く際には、良いところだけではなく、悪いところも言ってもらうようにするのがポイントです。
光が当たっている部分だけでなく、影になっている部分も知ることで、現実を正しくイメージできるようになるのです。

「入社後ギャップ」と「企業研究」のまとめ

  • 入社後ギャップは企業研究で「業界の実態を知る」ことで回避できる
  • 会社説明会やOB訪問で業界の実態はつかめない
  • 「企業研究」は、実際にその業界で働いている人から、良いところ・悪いところをヒアリングすることから始める

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